2016年6月8日水曜日

資料② 大阪金属問屋厚生年金基金~方向性再考に向けて~
*補足説明資料*【その1】
資料②はこちら http://oval-rms.com/daikin2016060102.pdf
補足説明資料は勉強会当日に参加者の方々に配布したものです。
資料①を補足するために、資金の流れ、後継制度の問題点などを説明しました。

1.資金の流れ  (右下頁数 2頁目)
資料①全体構造図(2頁)で説明した掛金31億円・年金給付44億円・基礎収支▲13億円、の関係をもう少し詳しくみるとこうなります。

真ん中にあるのが二階建ての貯水タンクのイメージです。下の大きなタンクは”代行債務”のタンクで436億円の水が入ります。
上の小さなタンクは”上乗せ分債務”で143億円の水が入ります。
しかし、実際に水は459億円しかないので、下のタンクは満水ですが上のタンクには23億円分しかありません。(上のタンクの底は抜けていて、水はすべて下のタンクからたまります)

左側矢印は入ってくる水を、右側矢印は出ていく水を表します。
左側から注水(掛金収入)しています。下のタンクに17億円(代行分掛金)、上のタンクに14億円(上乗せ掛金)、合計31億円入れました。
右側は出ていく水(年金給付)です。下のタンクから39億円(代行給付)、上のタンクから5億円(上乗せ給付)、合計44億円出ていきました。このままですと、31億円入れて、44億円出ていく、差し引き▲11億円減ることになります。

しかしタンクの水には「運用」という仕組みがあります。タンクの中に入れっぱなしではなく、”市場”に出して売り買いすることで増やすことができます。H26年度は運用で59億円の収益を上げてその分だけ水が増えました。ただし”市場”に出すには手数料が必要なので1.7億円を払っています。

これが当基金の資金の流れです。結局、資産増加(水かさを増やす)は運用頼みであることが分かります。
もう少しよく見ると、基礎収支赤字▲11億円の原因は、代行部分(下のタンク)の赤字▲22億円にあります。なんと、掛金収入31億円はすべて下のタンクの給付分39億円に消えています。
であれば、下のタンクなんか無い方が水は早くたまるのではないでしょうか?
次の頁を見てください。 (続く)

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