2016年6月20日月曜日

基金から同じ回答書が届きました。

6月15日に掲載した「基金からの回答書」が、別の加入事業所(社名は伏せさせて頂きます)にも届きました。同じ内容ですが、以下のとおり再掲致します(回答部分のみ)。
即時解散の要請書を出して頂いた他の加入企業に皆様にも同じ回答が届くことになるかと思います。

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(別紙)             
ご回答
                   作成者:基金常務理事 岡 克至

1.現行の特別掛金が貴社の加入員に還元されない、とのご指摘について
(1)特別掛金は、主に基金設立後に発生した後発債務の償却に充てるために
 事業主にご負担をお願いしているものですが、それは、基金が確定給付
 型であるからです。
(2)受給者に対し、規約に定める給付を行うのは一種の契約(約束)であり、
 これは貴社における退職金規程と同じです。
(3)受給者もかつては現役の社員でした。同様に、今いる社員は明日には
 受給者になるのです。従って、特別掛金は加入員の方が受給者になった
 際に還元されるものです。

2.上乗せ部分掛金が、全て受給者(いわゆる親なし受給者も含め)への年金
  支給に消えており、貴社加入員のための積立資産増加に寄与していない
  とのご指摘について
(1)上乗せ部分の掛金は、加入員が将来受給者となった際に給付する年金の
 原資として積み立てられており、一方受給者への年金は既存の年金資産
 から給付されています。
(2)現状の上乗せ部分の年間収支は、掛金額が給付額を上回っているため、
 掛金が受給者への給付に消えているとのご指摘は正しくありません。

3.昨年11月の代議員会決議(上乗せ資産を積み上げて総合型DBに移行す
  る)の計画が、1年目から実績が計画を下回ったことで、実現が困難で
  ある、とのご指摘について
(1)計画は、26~30年度末までの5年間で、当基金の運用利回りが厚年
 本体の財政見通しで示されている利回りを平均1%上回った場合の上乗
 せ資産額をシミュレーションしたものです。27年度が計画を下回った
 からと言って、直ちに5年間での計画の達成が困難になる訳ではありま
 せん。
(2)上記を金額に置き換えると、2,300百万円×(2.91%+1.0%-1.17%)≒
 63百万円となるため、代行資産も含めた450億円の今後の3年間の
 運用で回復することが困難な金額ではありません。
(3)また、上乗せ資産の積み上がりが平成30年度末までにシミュレーショ
 ンを下回る可能性が高いと判断した場合には、後継制度の給付設計を
 修正することになり、そのことについて代議員会で決議していただき
 ます。
(4)年金資産運用は、有価証券で行っている以上リスクがあることは日頃よ
 りご説明しているところです。上乗せ遺産が運用環境により増減するの
 は当然で、そのために30年度末までの期間を設定し、給付内容も時間
 をかけて検討することにしているものです。

4.後継制度では、制度開始時点から特別掛金負担がある、とのご指摘に
  ついて
(1)後継制度への参加を希望される事業所にとっては、自社の加入員・受給
 権者の過去の受給権を守るため、現行よりも短縮した償却期間での特別
 掛金が残ります。
(2)当基金は、財政を再建するため平成25年10月から受給権者の給付減額
 を行いました。大幅な減額であったにもかかわらず大半の受給者の方から
 同意していただけたのは、年金制度を続けて欲しいとのご意思の表れと
 理解しています。
(3)貴社が後継制度に参加されないのは、熟慮の結果と推察し致し方ないと
 受け止めさせていただきますが、現加入員の方とOBの方の年金は消滅
 することになり、その代替策を講じていただく必要があります。
 特に50歳以上の長期勤続者へは、そのことを貴社よりご説明いただく
 ことが必要になります。

【まとめ】
1. 上述の通り、現状は、第123回代議員会決議を抜本的に見直し、基金を
  即時に解散することが必要な状況には全くあたらないと判断致します。
2. 従いまして、今回の貴社のご意見を
直ちに理事会・代議員会に諮る必要
  はないと判断致します。
                                 以上
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